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香月信二氏はASメディカルサポートの代表 再生医療の普及拡大に尽力

香月信二

再生医療の研究が行われ、技術開発が進んでいます。また、再生医療を応用した診療も始まっています。これまで治療が困難だった病気や怪我を再生医療によって、治療できる可能性が高まることから、この再生医療という技術に対する注目が高まっています。

 

再生医療の普及・拡大、そしてこの医療技術をさらに成長させるための事業に取り組んでいるのがASメディカルサポートという企業です。株式会社ASメディカルサポートは今回ご紹介する香月信二氏が代表を務めています。2017年に設立され、今年5周年を迎えました。

香月信二氏が代表のASメディカルサポートは再生医療の発展に貢献

香月信二

再生医療を安全に 再生医療を現実に」というスローガンを掲げ、「安全な再生医療だけを提供する」という姿勢の医療機関を増やすため、再生医療に関するコンサルティングを行っているのが株式会社ASメディカルサポート。代表を務めるのは香月信二氏です。

再生医療という言葉はニュース以外でも時々耳にするようになりましたが、具体的にはどんな医療なのでしょうか。再生医療という技術を利用したもので代表的なものと言えるのが自分の身体から幹細胞という特殊な細胞を取り出して増やしていき、目的とする組織や臓器などにして、自分の身体に移植するという治療方法ではないでしょうか。

株式会社ASメディカルサポートは再生医療に関するコンサルティングのほか、細胞培養加工施設の構築・運営にも携わっています。

ASメディカルサポート沿革

香月信二氏が代表を務めるASメディカルサポートは2017年1月、再生医療に関する医療コンサルタント業を営む企業として起業されました。今日までのASメディカルサポートの沿革を見てみましょう。

 

2017年

1月医療コンサルタント業(再生医療)株式会社ASメディカルサポート起業

 

2018年

1月     事業拡大の為資本金を増資

2月     医療法人社団Forvのサポート開始

6月     株式会社ツツミプランニングと業務提携を締結

 

2019年

6月     株式会社エイオンインターナショナルと業務提携を締結

9月     一般社団法人エレナメディカルグループのサポート開始

11月    銀座聖愛わクリニックのサポート開始

 

2020年

7月     株式会社ANAP、株式会社ANAPラボと業務提携を締結

8月     学校法人日本医科大学日本獣医生命科学大学)と猫の腎障害の治療に関する共同研究契約を締結

10月    株式会社ワイズと業務提携を締結

12月    医療法人ひまわり会のサポート開始

 

2021年

3月     九州再生医療センター開設

6月 厚生労働省九州厚生局より「特定細胞加工物製造許可」(施設番号:FA7210002)を取得

8月     香月信二が代表取締役に就任

11月    医療法人社団千美会ガーデンクリニックのサポート開始

12月    Dubai EXPO 2020公式イベント「PLANET JAPAN」

 

2022年

1月     東京医科歯科大の共同研究に関する合意

5月  第95回日本整形外科学会学術総会に出展

8月  大阪大学 大学院医学系研究科との共同研究を開始

10月 第4回 ヘルスケアベンチャー大賞にて学会賞を受賞

 

2023年

1月     大阪大学大学院医学系研究科遺伝子幹細胞再生治療学の公式サイト開設

12月 ベトナム国家大学医科薬科大学との調印締結

 

2024年

1月     第6回日本抗加齢医学会九州地方会学術総会に出展

ASメディカルサポートの事業

香月信二

ASメディカルサポートが取り組んでいるのは再生医療導入の包括的な支援です。

再生医療の申請からアフターサポートまで

再生医療等安全性確保法、いわゆる再生医療新法により手続きが必要となるのは、iPS細胞やES細胞を用いて実際に組織、器官を再生させるような最先端の「再生医療」だけでなく、すでに民間の診療所、歯科医院などで実施されているような治療法でも条件に該当していれば再生医療新法の対象となり、手続き(再生医療等提供計画の提出)の対象となります。

ASメディカルサポートは再生医療の申請(提供計画)からアフターサポートまで一括で行っています。

九州再生医療センターの運営

ASメディカルサポートは数多くの疾患での幹細胞治療を行っている「医療法人香華会・朱セルクリニック」、年間1万検体以上の加工能力を有する国内最大級の細胞加工施設「九州再生医療細胞培養センター」、医療法人香華会が運営する再生医療に特化したリハビリ施設「九州再生医療リハビリセンター」によって構成されている【九州再生医療センター】の施設運営に携わっています。

幹細胞培養加工施設、研究施設の構築と運営

香月信二

ASメディカルサポートは再生医療法に準拠した高い技術と安全性を持つ細胞培養加工施設の技術インフラを構築しています。この加工施設で培養加工された細胞はASメディカルサポートが提携するクリニックに提供されています。また、関連商品開発の拠点にもなっています。

再生医療技術を活用した商品の開発・販売

細胞を培養する過程で上質な幹細胞培養上清液が生まれます。この幹細胞培養上清液を用いた商品を開発しています。

再生医療に関する学術機関などとの共同研究・開発

香月信二

ASメディカルサポートは東京医科歯科大学大阪大学など、日本の医学界をリードする大学や学術機関・団体と、再生医療に関する共同研究・開発を行っています。

2021年の、東京医科歯科大学とのエクソソームの遺伝子レベルの働き解析に関する共同研究に関する発表で、代表の香月信二氏は次のようにコメントをしておられました。

間葉系幹細胞上清液及びエクソソームが、化粧品原料や医療機関での治療の原料として提供が行われている今、間葉系幹細胞上清液の安全性及び妥当性について厳格に検証することを目的に、「東京医科歯科大学」及び「株式会社ASPiA」との共同研究の提案を致しました。この研究結果が、今後の間葉系幹細胞上清液及びエクソソームを製造する指標になるよう取り組んで参ります。

ASメディカルサポートプレスリリースより

また、2022年に大阪大学の森下竜一 教授らと脂肪由来幹細胞(ADSC)の品質評価における共同研究をと開始した際、香月信二氏は次のようにコメントされています。

昨今ADSC治療を行う全国の医療機関が増えてきている中、ADSC治療の安全性を検証することはもちろんのこと、その有効性についても厳格に検証する必要があると考え、臨床研究に多くの実績を持つ大阪大学大学院医学系研究科へ共同研究の提案を行い、この度実現の運びとなりました。本研究の結果が、ADSC治療を検討される多くの患者様の道標になるよう鋭意研究に務めて参ります。

ASメディカルサポートプレスリリースより

ASメディカルサポートではその後もベトナムの大学における細胞培養研究所設立支援を発表するなど、国内のみならず、海外の大学や研究機関との連携も進めておられます。

香月信二氏はどんな視点を持って経営しているのか

香月信二

株式会社ASメディカルサポートの代表取締役社長の香月信二氏について、株式会社ASメディカルサポートのウエブサイトに掲載されているプロフィールやインタビュー記事、さらにはSNSなどから見ていきましょう。

香月信二氏は2017年にASメディカルサポートが設立された時のメンバーです。2021年に同社の代表取締役社長に就任しています。

香月信二氏はASメディカルサポートを設立した理由を次のように語っています。

発展途上にある再生医療を、より成長させるためです。ASのスローガンである「再生医療を安全に 再生医療を現実に」という言葉そのものになりますが、ちゃんと安全に、現実に治療を提供していくことが、その発展に繋がると考えています。

ASメディカルサポート香月信二代表インタビューより

SNSのプロフィールで香月信二氏は自身のことを「再生医療オタク」と称しています。実際、香月信二氏は再生医療業界屈指の幅広い知見を持っておられ、コンサルティング業務だけでなく、再生医療に関する様々な事業を展開しており、これまで以上に広い医療分野へ再生医療の普及拡大、そして発展を目指しているといいます。

安全な治療を、現実に今必要な患者様に届ける。そのために、会社を存続させ、医療機関に正確な知識と経験を伝え続ける。事業を通して様々な「益」を社会に循環させることが、私たちが会社として果たすべき役割です。

ASメディカルサポート香月信二代表インタビューより

香月信二氏は法令順守の意識を高めることで再生医療を安全に提供

香月信二氏はASメディカルサポートのウエブサイトに掲載されているインタビューで再生医療を安全に提供するために重要なこととして法令の順守を挙げています。

再生医療等安全性確保法(以下:再生医療法)が施行されたのは2014年ですが、提供する側の法律の知識不足や法令遵守の意識には、まだまだ課題があります。医療分野には大きな可能性がある反面、危険も常に伴うため、「法律によって安全性が担保されたことだけを行う」ことが必要です。「禁じられていない」ということは、「安全である」ということとは大きく違います。まずはその意識を根付かせなければ、再生医療の発展はありません。

ASメディカルサポート香月信二代表インタビューより

ASメディカルサポートではこのような観点から、コンサルティングにおいて、開業のフォローだけでなく、法律の知識が不足することによって発生する危険性なども伝えて、再生医療のフロントマンである医療機関の皆さんに法令遵守の意識を持ってもらう、という取り組みを行っています。

また、こうした再生医療発展に向けた取り組みはコンサルティングを行ったクリニックの開業後も、定期的に法律に関するセミナーへの参加を提案しているそうです。そのためにはASメディカルサポートも正式な法令資料に基づき、法律を正確に理解し、常に最新の情報を収集しているといいます。

香月信二氏が今後目指しているのは再生医療に関する法律をよりよくする存在だといいます。

法律はその時々に合わせて変化していくものですが、今の再生医療法はまだまだ精度が足りない。不足していることを見つけて、法律の完成度を上げられれば、それだけ『提供する基準』が安全なものになります。そうすれば、医療事故の危険性が減り、再生医療に対する信頼度が上がります。それが発展に繋がると考えています。

ASメディカルサポート香月信二代表インタビューより

まとめ

香月信二氏は再生医療業界屈指の幅広い知見を持っておられ、コンサルティング業務にとどまらず、細胞培養施設の運営など、様々な事業を展開し、再生医療の普及と発展に尽力されています。またブログサイト「再生医療の嘘と本当」では臨床の現場から再生医療業界について考えていることや、思うところ、そして気になることの「嘘と本当」を個人的な見解で発信されています。香月信二氏のこれからの活躍に期待が寄せられています。

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